前回からの続きになります。
少し復習ですが、ティール組織とは、RED → AMBER → ORANGE → GREENの次に進化した組織だと考えられています。
ORANGE組織では、
- 会社から与えらえたノルマをこなすために効率よく行動する
- とにかく売上を上げて高い給料をもらうことを目標に仕事をする
という組織形態でした。
そこからの脱出としてGREEN組織があります。
- 組織の歯車として働くのではなく、家族のような関係性がある
- 家族のような関係性なので、少なからず上下関係が存在する(報告義務など)
- トップが実権を握る(権力が一極に集中してしまいがち)
ティール組織はGREEN組織の次にある組織形態として位置づけられています。
ただ具体的な手法、明確な定義は存在していません。
ティール組織を意識していくうえで考えていく要素としては、具体的に以下の3つがあります。
- 自主経営(セルフマネジメント)
- 全体性の発揮(ホールネス)
- 常に進化する目的(エボリューショナリーパーパス)
聞きなれない言葉が多いと思います。
1つ1つ解説をしていきます。
1.自主経営(セルフマネジメント)
簡単に言うと、「自分が経営者だと思って行動する。」です。
経営者だと思えば、会社がつぶれないように売上を上げることも考えるし、
経費だって自己の判断で支出できる。
無駄な支出はしない。
悪いことをしようと思わないし、戦略的に行動することも考える。
何時から仕事を始めて、何時に帰る。と決めるのも自分自身。
そのために意思決定プロセスの権限移譲を意識的にする必要があります。
例えば、備品を購入する際に、考えることとしては、備品を買うお金が会社にあるかどうかだけ。
なぜその備品が必要なのか、金額は妥当なのかなど上司に稟議を上げる必要はありません。
また、経営者的な考えでいうと、人事評価はありません。
自分で自分を評価します。
ただ一般的に経営者はそれぞれの会社に1人だけです。(経営陣という考えはありますが)
ティール組織では、それぞれが経営者視点で行動する。と考えると
社員=経営者の数になります。
そのために最低限の情報開示はおのずと必要になってきます。
誰が給料をいくらもらっている?
どんなものを経費にしている?
お互いが公表することで、けん制し合い、イレギュラー(不正をする人)を自動的に抑制するという効果もあります。
そのため「情報の透明化」が可能なシステムが必要になります。
情報の透明化に必要なシステム(ツール)の紹介は後程。。。
2.全体性の発揮(ホールネス)
ホールネスとは、簡単に言うと自分らしくいられているか?ということ。
好きでもない業務をしていないか?
上司から頼まれた仕事、断りたいけど断れない。。。
自分のやりたいこととは違うけど、会社のためにやるか。。。
そんな状態では、本領発揮できませんよね?
ここはなかなかバランスが難しいと思います。
ここは結局、人間関係だと思います。
同じ仕事を頼まれても、あいつからの仕事はやりたくない!
あの人の仕事だったら手伝おうかな?
ということがあると思います。
このホールネスという考え方で非常に重要になってくるのが、
心理的安全性という言葉です。
会社に毎年入れ代わり立ち代わり人が入社してくると、その人がどんな人か分からない。
信用していいのか?性格に二面性があるんじゃないのか?嘘つきじゃないのか?裏切られる?
こんな状態では心理的安全性があるとはいえませんよね。
「心理的安全性」が確保できているのは、ベンチャー企業など比較的小さな組織。
ベンチャー企業は自然とティール組織になっている場合が多いと思います。
仕事を一緒にする相手が、どんな人間なのか知るのは、非常に重要なポイント。
相手がどんな人間か分かれば、安心して自分の意見も言えます。
仕事とプライベートで人格を変える必要もありません。
ありのままの自分で仕事をすることができます。
3.常に進化する目的(エボリューショナリーパーパス)
時代の変化が加速する中で、企業としての目的も普遍的なものではないです。
昔はこれで上手くいったから、という理由で同じことをする。
昔からやっていることだから、という理由で仕組みを変えない。
また、変えようとすると上司の承認などで時間や手間がかかり、結局めんどくさくなり、あきらめる。
中途半端な状態で変化してしまう。
ということが起きてしまいます。
時代の変化に合わせて、新たなプロジェクトを進めたいと思った場合に、
通常の組織では承認・決済などの確認に時間がかかり、
スピーディーに対応が出来なくなる。
そういったデメリットをなくすためには組織としての理念を明確にし、
その理念に反さない限り自由に業務ができる体制を作る必要があります。
実行したいプロジェクトに自身のスキルや知識が足りない場合は、
その分野に長けたメンバーに助言を求め、チームで動く。
プロジェクトに応じて流動的にチームメンバーを募り、行動することがティール組織では可能になります。
まとめ
- 自主経営(セルフマネジメント)
- 全体性の発揮(ホールネス)
- 常に進化する目的(エボリューショナリーパーパス)
ティール組織になるための重要な要素として3つ説明させていただきましたが、
結局のところ一人ひとりの意識がすごい重要になってくる組織です!
簡単に言えば、意識が高い者どうしが集まれば監視、管理しなくてもちゃんと働くよね?
ということです。
誰もが新入社員で会社に入ったときはヤル気、希望に満ち溢れていたと思います。
数か月後、数年後、死んだ魚の目のようになる人が多いのは、
飲みの席で会社の愚痴を言うようになるのは、
その所属した組織や環境がそうさせている!
それも一理あると思いますが、自分自身の行動、意識も重要!!
ということで、ティール組織をこれから作ろうと考えている人は、まず自分自身を見つめなおす必要があります。
すでにティール組織に属している人は、自分自身を日々高めていく必要があります。
そこで私は初版1989年、現在でも本屋に並んでいる『七つの習慣』という本を読みました。
さすがに何十年も本屋に並ばれているだけあって非常に興味深い!
この本に書かれたことが実践できれば意識高い系になれる!
ということで、
次回は七つの習慣についての内容と個人的感想を書いていきたいと思います。
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