【感想】嫌われる勇気(第一夜)

読書感想

みなさんは『嫌われる勇気』という本を読んだことはありますか?

  

この本は、フロイト、ユングと並び、

心理学の三大巨頭」と称される、

アルフレッド・アドラーの思想を、

物語形式を用いてまとめられた一冊です。

物語形式なので非常に読みやすく、ぜひ読んでほしい一冊です!

老若男女問わず、どんな状態の人でも読んでほしい本!

この本を読んだとき、『もっと若いときに読んでたら、悩みも少しは減ったのかなー』と思いました。


・他人に説明する訳ではないけど、なんとなくではイメージできるようにしたい!
という人に向けて、できるだけ文字数を減らして分かりやすく解説しています。

アドラー心理学は、

どうすれば人は幸せに生きることができるのか?という哲学的な問いに、

きわめてシンプルかつ具体的な”答え”を提示しています。

本書では5章(5夜)で構成されています。

さっそく、順番に見ていきましょう!

第一夜 トラウマを否定せよ

過去の「原因」ではなく、いまの「目的」

トラウマなんて存在しない!!

いきなり目から鱗が落ちる内容でスタートです。

私はこの本を読むまで、当たり前のように

トラウマは存在する!

今の状態があるのは過去が原因だ!という考え方を持っていました。

しかし、アドラーはトラウマを明確に否定します。

過去の「原因」ではなく、いまの「目的」を考えるのです。

  

たとえ話をすると、

引きこもりになっている人は、何がそうさせているのか?

アドラー心理学では、

『過去』に何か嫌なことがあって、不安だから外に出れなくなった。

と考えるのではなく、

外に出たくないから、不安という感情を創り出している。

また、

引きこもっていることで、親が心配し、注目を一身に集めることができる。

こういう「目的」に沿って行動している、というのです。

当事者からしたら、なかなかショッキングな内容です。

過去の傷が癒えたから、外に出れるようになったんだ!

と言う人もいるでしょう。

”過去の傷が癒える”とはどういう状態なのでしょうか?

過去に起きたことは無かったことにはできません。

時間が経って過去の記憶があやふやになり、なんとなく引きこもり終了!

そんな人はいないと思います。

これは、

”過去の傷が癒える”とは、”過去よりも今を大切にしたいと思える気持ちに変化した”

状態だと思います。

結局、過去のことは気にしない、関係なかった、どうでもいい。

今が大事でしょ!と。

過去に支配されない生き方を選んだ時に人は変われる。

トラウマから解放された

というのは、

トラウマがあるという幻想から解放された

ということなのだと思います。

あなたは「このまま」でいいのか

では、トラウマがないと考えるなら、

なぜ人はなかなか変われないのか。

それは、

人は常に「変わらない」という決心をしているから。

あなたは不幸なときに、

不幸になった。と言っていませんか?

不幸になった。という言葉は、自分からは選択しておらず、

おのずとそうなった、という受け身な表現が含まれています。

ただ、アドラー心理学ではこの「不幸」でさえ、

目的をもって自分で選択をした、と考えます。

「不幸であること」が自身にとっての「善」だと判断したから選択した、というのです。

自分はこんな性格だから不幸なのだ。もっと明るい人間だったら幸せになれたのに。

と思っても、なかなか人は変わろうとしない

それはなぜかというと、

少しくらい不便不自由不幸であっても

今の状態がだと感じているから。

今のままであり続けたら、

目の前の出来事にどう対処すればいいか、

そしてその結果どんなことが起こるのか、

経験から推測できます。

  

明るい人間に変わる努力をしよう!

と考えたときに、何が起こるかというと、

今までとは違う人と会うことになるかもしれない。

今までとは違う場所に行くことになるかもしれない。

今までとは違う話をすることになるかもしれない。

これは、少なからず環境の変化が求められ、

何が起こるか分からない

先が見えず不安だ

という状態になると推測できます。

だから、結果として、

今より、より苦しく、もっと不幸になる可能性もある。。。

そう考えてしまい「このままのわたし」でいたほうがであり、安心と考えて、変わらない

これも結局、

変われないのではなく、

変わらないという選択を、自らしているのです。

変わることで生まれる「不安」

変わらないことでつきまとう「不満」。

この二つを天秤にかけ、

勇気をもって「不安」に挑むのか、

今の安心手放せず不満」に生きるのか。

   

アドラー心理学は、勇気心理学です。

あなたが不幸で、変われないのは、

過去環境のせい、能力が足りていないのではない。

「幸せになる勇気」が足りていない。だけだと。。。

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