前回までは「7つの習慣」のイントロダクションまでお話しました。
「7つの習慣」では、
第1、第2、第3の習慣を私的成功の習慣、
第4、第5、第6の習慣を公的成功の習慣、
第7の習慣を第1から第6までの習慣をより研ぎ澄ます習慣
として大きく3つに分類しています。
ここでは私的成功の習慣の『第1、第2、第3の習慣』について見ていきます。
・他人に説明する訳ではないけど、なんとなく頭ではイメージできるようにしたい!
という人に向けて、できるだけ文字数を減らして分かりやすく解説しています。
第1の習慣
主体的であるということ
主体的である、とはいったい何でしょうか??
自分で考えて行動する。
自分で選択して行動する。
そして、自分自身の行動に責任を持つ。
こういったことができる人が主体性があるといえます。
この話を聞くと、当たり前に出来ている!と思う人が多いかもしれません。
しかし、こんなこと思っている人はいませんか?
- 上司が無能だから会社の将来が見えない。
- 仕事が忙しいからスキルアップしたいけどする時間がない。
- 頑張っても給料が上がらないからやる気が出ない。
これらはすべて事象に対して反応しているだけ。(主体性がない)
主体性のある人は、どう考え、行動するかというと、
- 上司が無能だから会社の将来が見えない。
⇒ 上司を変えてもらうように働きかける。
⇒ 出世して上司より上の立場になるように行動する。
⇒ 転職を考えて行動する。 - 仕事が忙しいからスキルアップしたいけどする時間がない。
⇒ 無駄な時間が発生していないか自身の行動を見直す。
⇒ 仕事を抱え込まず周りに依頼できる環境を作る。
⇒ 転職を考えて行動する。 - 頑張っても給料が上がらないからやる気が出ない。
⇒ 給料を上げてもらう交渉をする。
⇒ 会社で給料が上がる仕組みを調べる。
⇒ 転職を考えて行動する。
こういったことが考えられます。
会社に限ると、自分でどうしようもない場合は、最終的には環境を変える。という選択肢になると思います。
この「環境を変える行動」はかなり労力と勇気、責任が伴います。
まずは今の環境で、できることを考え、行動する。
それでだめなら、環境を変える。
これらすべては考えるだけではなく、最終的に行動に移しています。
そしてその行動は自己責任です。
本当はしたくなかったけど。。。と、誰かのせいにするようでは主体性はありません。
積極性がある!という言葉に近い気がしますが、少し違います。
他人から頼まれたことを瞬時に行動することは積極性はありますが、
頼まれたことなので、やる内容については自分で考えて選択していません。
言われたことをやっただけという考えであれば、責任感もありません。
こういった言葉を口にしている人も主体的ではないので注意が必要です。
- これはどうしようもない
- ~しなくてはならない
- ~できない
- ~でさえあったら
主体的な言葉に言い換えると、
- これはどうしようもない
⇒ 他のやり方を考えてみよう - ~しなくてはならない
⇒ そうすることに自分が決めた - ~できない
⇒ ~を選択する! - ~でさえあったら
⇒ 私が~をする!
ただの「プラス思考」や「ポジティブ思考」ではなく、
「積極的な反応を選択する」ことが自己責任による主体性の発揮といえます。
「影響の輪」と「関心の輪」
第1の習慣には「主体的である」というテーマの他にもう一つ重要なテーマとして、
「影響の輪」と「関心の輪」という考え方があります。
簡単に言うと、
「影響の輪」は、自分で行動すれば、変えることができる事象(影響を与えられること)。
「関心の輪」は興味はあるけど自分ではどうしようもできないこと。
普段の生活でどちらに重きを置いて考え、行動すると良いかは明らかですよね!

関心の輪が広い人がすることは、
例えば、
「芸能人の不倫ニュースを見てどちらが悪いなど、知り合いと議論する。」
「消費税が高いと文句を言う。」
など、明らかに自分でどうしようもできないこと、影響がないこと、若しくは影響が与えられないこと
について時間を割いています。
人生で成功をするために「7つの習慣」では、いかに影響の輪を広げることができるかを重視しています。
普段の会話で、意識して、
今自分は「影響の輪」の話をしているのか、
「関心の輪」の話をしているのか考えてみると面白いので、ぜひ意識してみてください!
この考え方をもとに書かれている本が意外と多いことに気づきます。
第1の習慣 まとめ
・自分ではコントロールできない問題には首を突っ込まず、直接的、間接的にコントロールできる問題を解決する具体的な方法を考えて、実行する!
第2の習慣
終わりを思い描くことから始める
夢や目標を持つことは大切だとよく言われますが、
この「終わりを思い描くこと」が大切だ、ということはあまり聞いたことがないと思います。
夢や目標、将来どんな自分になりたいかというのは、人生の通過点にすぎません。
人生の終わり、つまり死ぬ間際を考えるというのが第2の習慣で考えるべきことなのです。
ここは概念的な話をすると難しいので、
具体的に話を進めると、
自分が死ぬ間際に、
家族(親族や子供)から、
友達から、
会社の同僚から、
どう思われたいか?を考えるということです。
家族(親族や子供)からは、「仕事ばかりではなく、家族も大切にしてくれた。」
友達からは、「おもしろく、裏切らず、信頼できる人間であった。」
会社の同僚からは、「一緒に仕事がしたいと思える人間だった。」
というように一言でいえば「いい人間」だと誰しも思われたいはず、
だれも「あいつは自分勝手で信頼できない人間だ!」とは言われたくないはず。
じゃあ死ぬ間際に、理想の自分になるためにこれから何を考え、どのように日々、行動しないといけないのか?
そのことを深く考えていくのがこの第2の習慣です。
これは1つ1つ具体的に紙に書いて、行動に移すことが重要です。
例えば、
家族(親族や子供)からは、「仕事ばかりではなく、家族も大切にしてくれた。」
と思われたいという目標があるのであれば、
- どんなに忙しくても週に1回は子供と遊ぶ時間を確保する
- 自分の仕事を理解してもらえるように妻と話をする
と具体的な行動に移すようにします。
影響の輪の中心を理解する
第2の習慣ではもう一つ、「影響の輪の中心を理解する」という話があります。
影響の輪の中心とは何かというと、
例えば、
残業して!と同僚から言われたときに、どう思い、行動するか。
「奥さんが料理作って待ってるから、帰らないと」 → 「夫・妻」中心
「残業代でるから、帰るの遅くなるって言うか」 → 「お金」中心
「これをすれば評価されるかも」 → 「仕事」中心
「遊びに行きたいから断ろう」 → 「遊び」中心
「断ったら同僚からどう思われるか。。。」 → 「友達」中心
「断ったらあいつが代わりに作業して評価されるかも」 →「敵」中心
といったように、どのように考え、行動するかは、影響の輪の中心に何があるか?によって変わります。
「夫・妻」を中心において行動してくれるパートナーは良い!と思うかもしれませんが、
度を越えてしまうと、依存しているとなりかねません。
何事もバランスが大切。
まとめると下の表のようになります。


自分は今、何を中心に置いているのかを自覚し、
「原則」を中心に持っていくことが人格形成で重要なこと。
「原則」とは、どれか一つに偏ることなく、中心に立ち、客観的に判断できる思考を持つということ。
第2の習慣 まとめ
・目標設定は、死ぬ間際に周りからどう思われたいか?を考え、
そのために今何をすればいいのか、具体的な行動に落とし込むこと。
・影響の輪の中心が何なのか?を自覚し、中心を「原則」に持っていく。
第3の習慣
第3の習慣は、最優先事項を優先する。です!
第1の習慣で、主体的に行動する力を身に着けて、
第2の習慣で、人生の目標を明確にし、具体的な行動も決めました。
つぎに重要になることは、
具体的な行動が毎日できる状態にあるのか?ということ。
行動することが大切だということは理解したし、
具体的な行動目標も決めたはいいけど、
そんなことやる時間はないよ~となったら元も子もありません!
ホントに時間ないの?
無駄なことしてない?
と行動パターンを洗い出すのがこの第3の習慣です。
ここでは、領域を
- 緊急でかつ重要なこと
- 緊急でないが重要なこと
- 緊急だが重要でないこと
- 緊急でないが重要でないこと
の4つに区分しています。
ここで質問です。
この4つの中で、どれが一番重要でしょうか?
・
・・
・・・
答えは、2の緊急でないが重要なことです!
1番の「緊急で重要なこと」が重要だと思われがちですが、
実は2番です!
大切なことなので2回言います!
重要なのはわかっているけど、緊急ではないから、ついつい後回しにしがちなもの。
これこそが人生を成功に導く重要な領域です!!
第一領域については、緊急で重要なので、いやでも、時間がなくてもやらないといけませんよね。
この第一領域については特にスケジュールに入れて管理する必要はないぐらいのものだと思います。
下記の表から分かることをまとめると、
- 第一領域は、絶対にすることだから意識する必要はない。
- 第二領域は、意識しないと後回しになりがちだから、しっかりスケジュール管理しよう!
- 第三領域は、重要ではないから周りの暇そうな人に頼もう!
- 第四領域は、とにかく減らそう!むだむだむだ!!
といった感じでしょうか。

なので理想的な形としては、
第二領域に充てる時間をいかに増やし、第四領域の時間を減らすか!
ここが重要!!
可能であれば、第三領域も減らすのがベスト!
この4つの領域を意識して行動できているか否かで、日々の生活ががらりと変わると思います。
第3の習慣 まとめ
・第二領域を増やし、第四領域を減らす意識をしよう!
以上までが、第1,第2,第3の習慣、私的成功の習慣でした!
確かにここまで習慣化ができれば自分自身、成功したも同然!!
日々の生活が充実していること間違いなし!!
ただ、7つの習慣では、私的成功だけでなく、公的成功も目指しています!
次回は、公的成功とは何か?から紐解いていきたいと思います!
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